世界一周ランキングに参加してます。
上のボタンを1日1回クリックすると投票されます。
1位獲得した場合の企画も募集中です。
こちらのフォームから記入(回答)
よろしくお願いします。
「さあ起きて、手伝ってくれ!!」…早朝5時頃に大きな声で起こされた。もう少し寝ていたい僕は無理やり起こされたようで若干の気分の悪さを感じながら…。
声の主はテントを張らせてくれたレストランのオーナーさんのようだ。それにしても何だろう…。僕がテントの中で外に出る準備をしていると、「頼む!早くこっちに来て手伝ってくれ!!」と必死に訴えてくる。
何だ何だとテントの外に出てみると、どうやらレストランの南京錠の鍵を無くしてしまい、見るからに頑丈な南京錠をこじ開けようと鉄の棒をあてがっていた。「君も手伝ってくれ!」とオーナーさんが言うが、南京錠にあてがった鉄の棒はグニャっとすぐ折れ曲がってしまう。鉄の棒よりも南京錠の方が圧倒的に頑丈なのが分かった。「何か南京錠を壊すような道具を持ってないか?」とオーナーさんが聞いてきた。「僕は何も持ってない」と言った。…すると「そうか…。さっき鍵師を電話で呼んだから、もうじき来るだろう。」…………。何だろう…この感じ…。もしかすると僕を起こした理由は最初から無かったのかもしれない。気持ちよく僕が寝ていたことに腹が立ったのだろうか。
何の為に起こされたのか理由が分からなかったが僕はテントに戻った。再び寝ようとしたが、もう眠れなかった。寝床としてレストランの脇に泊めて頂いたのは確かにありがたいし感謝している。テントを畳んでいると鍵師の方がやってきた。数分で南京錠が取り外されていた。解決して良かった。しかし昨日の夜3時頃まで、僕のテントの近くでオーナー様方が話していた事もあって僕は完全に寝不足になった。僕はチップを払いすぐに走り出した。こんなことでストレスを溜めてはいけない。眠いが今日は世界一危険な国境モヤレまで125km走る。国境を渡ればエチオピア。坂も多く大変な道になるだろうと予想していた。
走り始めてすぐ、中国出身の自転車乗りと出会った。彼は中国の南の方から自転車旅をスタートし、ヨーロッパを通ってアフリカにやってきた。僕とは逆方向のルート。自転車旅は全部で1年間続けているとのこと。
彼の話で印象的なのはエチオピアでは、やはり子供達が石を投げながら物乞いしてくるとのこと。前々から知っていたが、エチオピアを目の前にして改めて怖いなと思った。
ゴミが散乱した村。
だだっ広いサバンナの景色を走っていくと、幾つかの村を通り過ぎた。そのうちの一つの村の売店で水3lとコーラ500mlを買った。乾燥していて喉がすぐに乾く。
途中でタイヤがパンクした。
この日は計3回パンクした。前輪のタイヤが経年劣化により不調でブレーキと干渉するのが問題だったので、別のチューブをハサミで切って干渉した部分に当てて修整した。まだまだ通常通り走れそうだ。
そして今更気づいたのだが、ナイロビの自転車屋で交換してもらったハンドルがかなり斜めに取り付けられているのが分かった。その場ですぐに自分で直した。
やはり適当に修理されていたんだと実感して、一気に悲しくなった。後で時間を見つけて、全部自分で調整したい。
17時頃、疲労感でフラフラしていた。国境モヤレまで残り20kmほどの所に検問所があった。
軍人さんにパスポートを掲示するようにお願いされたのでパスポートを出した。自転車で旅している事に興味がある様子だったので、仲良くなり一緒に写真を撮った。アフリカでは軍事や警察関連の写真を簡単には撮らせて貰えないので珍しく思った。この危険地帯で働く軍人さん達。大きなライフルを持って凄い装備だった。
もうすぐモヤレだが、既に足が重く辛かった。しかしながら、ここから強烈な上り坂が続いた。
汗一杯になりながら自転車を漕いだ。しばらく坂を登り続けるとホテルを見つけた。もうすぐ完全に暗くなる。明日国境を越えれば良いかと思い、今日はホテルに泊まることにした。
Holale Resort(地図) 1泊3000円。一日中、何も食べていなかったので頭がフラフラしていた。まだ時刻は19時30頃と早いが、寝不足だったこともあり、シャワーを浴びた後すぐに寝てしまった。
後でレストランに行こうと思っていたのだが、起きると深夜1時になっていた。ホテルに確認したが、もうレストランは閉店時間で営業してなかった。もうそのまま眠ることにした。
明日は国境を渡ってエチオピアに入国します。