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日本から約20時間かけて南アフリカに着いた。
入国審査で復路の航空券がないのを質問されるかと思ったがあっけなく入国できた。ドバイ経由で心配だった自転車などの荷物もロストバゲージすることなく無事についていた。
空港のカートに自転車と荷物を載せてゲートの外に出て、まずSIMカードの購入を試みた。南アフリカで大手の通信会社はVodacomとMTNの2社。Vodacomのお店のスタッフに頼むと数分で作業を完了しアクティベートまでしてくれた。どうやら説明ではアクティベートから1時間後にネットに繋がるらしい。SIMカードの支払いをクレジットカードで済ませ、次に空港内にある通貨両替所にいった。しかしここで問題が発生した。
両替所のスタッフさんが言うには、コンピューターが止まってしまって両替できませんとのこと。南アフリカで円は両替できないだろうと思い、あらかじめ換金してしたドルを鞄の中に戻し、両替を諦めた。
「タクシーはどうだい?」などとタクシーの客引きの声が響く空港を出て、自転車を組み立て始めた。そういえば出発前に改めて自転車の重量を測ってみたところ約40kgだった。これに食料や水などを積むと総重量46kgくらいになるだろうが、前回の旅と比べると15kgほど軽くなっていることが嬉しかった。
自転車に荷物を積み終わった頃の時刻は16時30分。辺りはうっすら暗くなってきていた。タクシーに乗った方が良かったかな。と少し迷った。
というのも、これまでの旅で経験してきたことだが、海外では空港から町までの道は必ず治安が悪い。特に印象的だったのは旅のスタート地、アメリカのロサンゼルス空港から町の中心まで走った時だ。道一面がゴミだらけで、ドラッグ中毒だと思われるおかしな笑みをした人達で溢れた中を自転車で逃げるように走ったのを思い出した。南アフリカはどうだろうか。
あらかじめ予約しておいた宿までは空港から14km。自転車で走ると1時間ほどで着く距離。
走り出してすぐ目の前にスラム街。南米でみたよりも簡素なつくりの家がたくさん並んでいた。それを脇目に見ながら交差点に差し掛かった。路上生活者だろうと思われる人が交差点に何人かいた。おそらく車の運転者に向かって物乞いをする人だと思うが。改めてアフリカの人々は体格も大柄でうらやましい。目の前にいる大柄なアフリカ人が襲ってきたら怖いなと思いながら、スマホをポケットから出して写真を撮る余裕もなく走っていた。
おそらく3つ目の交差点だと思う。赤信号になったので信号が青になるまで待っていた。すると前から歩いてきた175cmくらいの長身の男が僕の横を歩いて通り過ぎたのだが、その男がすぐに方向転換して僕に向かってきた。僕も警戒していて後ろを振り返っていたからすぐに気付いた。男は僕に近寄り僕のズボンのポケットに手をいれようとした。が僕もポケットに手をいれさせまいと必至に抵抗した。
交差点だったこともあり、周りの車にプーッと警告音を鳴らされながら。警告音が鳴り響くと、男は笑顔になって周りに止まっている車に訴えかけるように「He is my friend」と言った。僕はさっきまでの恐怖で男の手を振りほどき自転車を走らせた。赤信号だったがおかまいなしに無視して走ったが、男も走ってきて僕の肩から首に両手を伸ばしてきた。男に捕まえられた格好になった。
怖かった。男は笑顔だったが、さっきスマホを盗もうとする男の行動から冗談だとしても、もう信用できなくなっていた。その後しばらく並走していたが、自転車用のウォーターボトルを男に持っていかれた。ウォーターボトルならアフリカでも売っているし、別のを探せばよいと思い僕も抵抗はしなかった。
男の手が離れた瞬間、必至にペダルをこぎ一気に加速した。後ろを振り返った時にはもう男はいなかった。その後から交差点は赤信号でも止まらずに走るようにした。宿まで休むことなく走った。
しばらく走っていると今度は奇声をあげた別の男が走って追いかけてきた。またひったくりかな。全力でペダルをこいだ。追いつかれなかった。
辺りは暗くなってきた。2度起こることは3度目がある。頭が痛くなるほど緊張しながら走った。
アフリカ式の歓迎を受けながら宿に到着。疲労困憊して汗が止まらないほど怖かった。初日からこんなことに…。
快適そうな部屋。1泊4200円のアパートメントを3泊借りました。夜に疲れて到着した僕を見かねて、なんとオーナーさんに夕食を作っていただきました。ソーセージとチキンとライス。無料でした。ありがたい。
明日は生放送の準備などします。